有機JASマークとは何?
2024/02/01
最近、有機食品に対する関心が高まっています。このような流れの中、有機JASマークが注目されています。しかし、このマークが何を示しているのか、本記事では、有機JASマークについて詳しく解説します。
目次
有機農産物とは
①種播き又は植え付け前2年以上、禁止されている農薬や化学肥料を使用しない田畑で生産。
②遺伝子組換え由来の種苗を使用しない。
③原則として農薬・化学肥料を使用しないで栽培を行う等、地域環境への負担をできる限り軽減し た栽培で生産した食品。
有機農産物のJAS規格制定の経緯
有機農産物の表示については、平成4年に制定された「有機農産物及び特別栽培農産物に係る表 示ガイドライン」によりその適正化が図られてきました。しかし、ガイドラインは法的強制力を持たな いことから、ニセ有機農産物や有機肥料だけで栽培したものを有機農産物としたり、不適切な表示を したものが横行する等の混乱があり、これを放置しては、一般消費者の商品選択に著しい障害が生 じるおそれがありました。 このため、平成11年にJAS法を改正し、名称の適正化を図る新たな仕組みとして、その検査制度を 整備するとともに、これらの農産物を表示規制の係る指定の農林物資に指定することにより、有機食 品に関する表示の適正化を図ることになりました。 これによって、JAS規格に適合した農産物でなければ、「有機○○」、「オーガニック○○」等の表示 ができなくなりました。 制定に当たっては、国際食品規格委員会(コーデックス委員会)の総会で採択された「有機的に生産 される食品の生産、加工、表示及び販売に係るガイドライン」に準拠して定められました。
有機農産物のJAS規格制度の概要
有機農産物の名称の使用に関しては、ほ場の条件、肥培管理、種苗、防除法等、特別な生産方法で栽 培された農産物のみにJASマークの表示を付すことができます。 このため、有機農産物を生産しようとする場合には、あらかじめ「登録認定機関」から認定を受けた 上で、JAS規格の格付けを行います。 なお、流通段階において、小分け(箱詰めのものを小袋に詰め替える。)が行われ、有機農産物として 流通させるために小分け業者にも認定制度が、又、輸入業者にも認定制度があります。
※「登録認定機関」:農林水産大臣から登録を受け、「JAS法に基づくJAS規格に適合した生産が 可能か否かを検査する業務」を適切に実施できる機関。