原木栽培と菌床栽培はどこが違う?
2024/02/21
きのこは、古くより「森の恵み」、「秋の味覚」として親しまれてきましたが、今では栽培技術の進展・普及にともない、食材として何時でも手に入れることができるようになりました。
また、近年、きのこは食材としてだけでなく、健康食品としても脚光を浴びてきています。
目次
きのこの栽培は原木栽培と菌床栽培
きのこ栽培は、「原木栽培」と「菌床栽培」の大きく二つに分かれます。
天然の原木栽培と菌床栽培があり、近年の主流はオガクズなどを用いて育てられた菌床栽培です。
【原木栽培】
原木に穴をあけて種菌を打ち込み、一年間、林間地など自然環境下において菌を蔓延させてきのこを発生させる方法です。
【菌床栽培】
樹木を粉状に粉砕したものに、米ぬかやフスマ(麦のぬか)と水を加え、成形したもの(菌床)に菌を植え付け、ハウス内(湿度・温度管理ができる施設)で栽培したもの。年間を通して出荷できる。
きのこの成分と栄養
きのこ類は、自然志向・健康志向の高まりとともに食べる機会が増えてきています。
きのこはビタミン類、ミネラル、植物繊維を豊富に含む低カロリー食品で、健康に欠かせない免疫力を高める食材として注目される栄養価の高い食材です。
乳酸菌・納豆菌に代表される菌活という言葉が、認知されつつありますが、なんと!きのこは、そのものがまるごと菌なんです。種類によって効果は多様ですが、体にやさしい菌活食材としても日本の食を支えています。
<しいたけ>
ビタミンB群、ビタミンDを多く含むのが特徴です。日光に当てるとビタミンDに変化するエルゴステロールは、カルシウムの吸収を高めて骨や歯を強化。βグルカンが免疫力をアップ。
うま味のもととなるグアニル酸は、加熱すると増加します。うま味もアップしますので、焼いたり炒めたりして調理するのがおすすめです。
<しめじ>
しいたけと同様、紫外線でビタミンDに変わるエルゴステロールが豊富。食物繊維も多く、便秘を解消して腸内環境を整えてくれると言われています。
<まいたけ>
免疫力を高めるビタミンB1とβグルカンを豊富に含み、抗がん作用も期待。ビタミンDがカルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にすると言われています。
<えのき>
低カロリーで食物繊維が豊富です。ビタミンB1が疲労回復。ビタミンB群のナイアシンが糖質や脂質の代謝促進とアルコール分解を助ける。高血圧予防のギャバも豊富です。